馬喰町(読み方:ばくろちょう)は、東京都中央区・日本橋エリアに位置する、江戸時代から続く歴史ある問屋街です。

「馬を喰う町」という珍しい字面から、由来や読み方が気になって検索した方も多いのではないでしょうか。

現在の馬喰町は、アパレルや繊維関連の卸問屋が集まる商業エリアであると同時に、JR総武線・都営新宿線・都営浅草線の3路線が使える利便性の高さから、オフィスを構える企業も増えているエリアです。

この記事では、馬喰町の読み方や地名の由来、現代までの歴史をわかりやすく解説するとともに、オフィス移転先としての馬喰町の魅力や周辺環境についてもご紹介します。

エリアの特徴を知って、観光はもちろん、オフィス選びの参考にもしていただければ幸いです。

馬喰町とは?読み方・所在地をひと目で確認

馬喰町とは?読み方・所在地をひと目で確認

・読み方:ばくろちょう(「ばくろうちょう」と読まれることもあります)
・所在地:東京都中央区日本橋馬喰町
・最寄駅:JR総武線快速「馬喰町駅」、都営新宿線「馬喰横山駅」、都営浅草線「東日本橋駅」
・エリアの特徴:アパレル・繊維系の卸問屋が集まる問屋街。近年はオフィス需要も増加。

馬喰町という地名は「馬を喰う」と書きますが、これは馬を食べる場所という意味ではありません。

江戸時代に馬の売買を仲介する「博労(ばくろう)」が多く暮らしていたことに由来する地名です。詳しい由来は次の章で解説します。

なお、馬喰町は東京都中央区に属し、日本橋エリアの中でも中央区の最北端に位置しています。

人形町や浜町、日本橋本町といったオフィス街にも近く、都心へのアクセスの良さが特徴です。

馬喰町の特徴

東京都中央区の日本橋に近く、都心の中心部に位置する馬喰町は、古くから続く問屋街です。

ここでは、馬喰町エリアとしての特徴を詳しく見ていきましょう。

問屋街としての馬喰町

現在も1,500以上の卸商社や店舗が軒を連ね、特に衣料品やファッション雑貨などアパレル系を扱う店が多いのが特徴です。

近年はビル化やオンライン化も進んでいますが、今もなお日本全国の小売店が仕入れに訪れる活気ある街です。

加えて、古い問屋の建物がオフィスビルへとリノベーションされるケースも増えており、卸売業だけでなく、IT企業やクリエイティブ系企業がオフィスを構える街としても注目されています。

問屋街としての機能を残しながらも、1階が店舗、上層階がオフィスというビルも多く、古さと新しさが混在するのが馬喰町らしい景観といえます。

馬喰町の由来

ここからは、馬喰町の名前がついた由来や、問屋街として発展することになった背景を詳しく見ていきましょう。

馬市が立つ場所

※引用:とーんと日本橋

天正18年(1590年)、徳川家康の江戸入城後、この地で馬市が開かれることになりました。

馬の売買を担う「博労頭(ばくろうがしら)」が居住し、馬場を管理したことから、当初は「博労町」と呼ばれ、後に「馬喰町」に改められました。

この馬場は「初音の馬場」と呼ばれ、家康が関ヶ原の戦いの前に「馬揃え(出陣儀式)」を行ったとも伝えられています。

現在も都営新宿線馬喰横山駅には、この歴史にちなんだ馬の像やタイル画が飾られています。

旅館業へのシフト

江戸時代が続き平和になると馬の需要が減り、馬場は縮小しました。

一方、浅草橋方面からの人の往来が増えたことで、馬喰町は地方から江戸を訪れる商人などが宿泊する「江戸一番の旅館街」として賑わうようになります。

少しずつ問屋街へシフト

隣接する横山町では、旅館に加え江戸土産を扱う店や問屋が増え、活況を呈していました。

明治時代、浅草橋への道が拡大されると、その横山町の問屋街が馬喰町まで拡大。

馬喰町は旅館街の面影を残しつつも、横山町とともに老舗問屋街として発展を始めました。

問屋街への変貌

明治時代まで旅館街の名声を保っていた馬喰町ですが、大正3年(1914年)の東京駅開業で人の流れが変わり、旅館は減少。代わって問屋が増え始めます。

さらに関東大震災で旅館が壊滅的な打撃を受けたことで、横山町と一体となった繊維中心の問屋街へと完全に変貌しました。

震災後の問屋街と古い商習慣

関東大震災後、馬喰町・横山町は東京一の問屋街へと成長します。

当時、日本橋や銀座ではショーウィンドウに商品を並べる「正札売り」が主流になりつつありました。

しかし、馬喰町では畳に座って客と商談する「座売り」や、後払いの「掛売り」といった古い商習慣が基本でした。

現金安売りへのシフト

しかし昭和初期の不況で、掛売りでは代金を回収できない小売店が続出。このため、リスク回避として「現金安売り」へシフトする問屋が増加しました。

戦後の復興期には掛売りも一部復活し、現在でも両方の商習慣が混在しています。

オフィス移転先としての馬喰町の魅力

問屋街として発展してきた馬喰町ですが、近年はオフィス移転先としても注目度が高まっています。ここでは、エリアとしての魅力を2つのポイントに分けてご紹介します。

老舗問屋ビルのリノベーションオフィスが増加中

    問屋街として発展してきた経緯から、馬喰町には歴史ある問屋ビルが多く残っています。

    近年はこうしたビルをリノベーションしたオフィスやクリエイティブスペースが増えており、コストを抑えながら個性のあるオフィス空間を確保しやすいのも特徴です。

    実際に、後述する「PARCEL」や「Creative Hub 131」のように、古い建物を活かした施設も登場しています。

    日本橋エリアとしてのブランド力

      馬喰町は日本橋エリアに含まれるため、対外的な信頼性やブランドイメージを重視する企業にも選ばれやすい立地です。

      前述の高いアクセス性と合わせて、人形町・浜町エリアと合わせて検討されることも多く、幅広い規模・業種の企業が集まっています。

      馬喰町の観光スポット・周辺環境

      オフィスを構えるうえで気になるのが、周辺環境や休憩・接待に使えるスポットの充実度です。馬喰町周辺で人気のスポットをご紹介します。

      PARCEL

      ※引用:PARCEL公式サイト

      古い問屋ビルをリノベーションした複合施設「DDD hotel」内にあるショップ兼ギャラリー。ランチや商談前の打ち合わせスペースとしても利用しやすい落ち着いた空間です。

      住所東京都中央区日本橋馬喰町2丁目2-1 DDD hotel内 1F
      電話番号03-5800-9999
      営業時間14:00~19:00
      公式HPhttps://parceltokyo.jp/

      Creative Hub 131

      江戸時代初期の歴史と伝統を持つ日本橋大伝馬町の地で、古いビルを自分たちでリフォームしてオープンした施設です。

      自由をコンセプトに、通常の仕事場ではできないようなものづくりの場として利用でき、社外での打ち合わせやワークショップ会場としても活用できます。

      住所東京都中央区日本橋大伝馬町13-1
      電話番号
      営業時間展覧会・イベントによって異なります。
      公式HPhttps://www.tokyoartbeat.com/venues/-/702E11C0

      浅草橋から屋形船で隅田川周遊クルーズ

      ※引用:東京屋形船通信

      馬喰町は都営浅草線の東日本橋駅とも連結しており、そこから浅草橋に出れば屋形船で隅田川クルーズも楽しめます。

      取引先との接待や社内の懇親会にも利用しやすく、隅田川からのスカイツリーの眺望やレインボーブリッジの夜景が人気です。

      浅草橋エリアの中でも「野田屋」は屋形船の老舗として知られています。

      住所東京都台東区浅草橋1-1-5
      電話番号03-3851-8924
      営業時間出航時間:11:00~19:30(最終時間22:00)
      公式HPhttp://www.f-nodaya.com/index.html

      水天宮

      ※引用:水天宮HP

      同じ中央区日本橋に位置する水天宮は、馬喰町からも足を伸ばせる距離にあります。

      安産の神様として有名で、子宝いぬや安産子育河童など愛らしい像も見どころです。ランチタイムの息抜きスポットとしてもおすすめです。

      住所東京都中央区日本橋蛎殻町2丁目4-1
      電話番号03-3666-7195
      営業時間7:00~18:00
      公式HPhttps://www.suitengu.or.jp/

      馬喰町の商業施設

      馬喰町は問屋街として卸商社の本社ビルが建ち並ぶほか、実際に商品を見て仕入れられる卸問屋が集まっています。

      専門店が集積した大型の商業施設はありませんが、問屋街での仕入れやウインドーショッピングを楽しみ、点在する昭和レトロな雰囲気の喫茶店で一息つくのがおすすめです。

      オフィスワーカーにとっては、ランチや取引先へのちょっとした手土産探しにも便利なエリアといえます。

      日本橋横山町・馬喰町の新道通り会

      ※引用:新道通りとは~日本橋横山町馬喰町問屋街

      日本橋横山町・馬喰町の新道通りは日本最大の現金問屋街として、全国から多くのバイヤーがやってきます。

      消費者のニーズや時代のトレンドを捉えた商品をはじめ、最新の情報を入手できるのも強みです。

      目利きに優れた店主が仕入れのサポートをしてくれ、現金売りならではのお得な価格で購入できます。

      例年、夏と冬の2回、一般消費者向けに大江戸問屋祭りも開催されているので、ぜひスケジュールをチェックして足を運んでみましょう。

      1日限りの問屋体験として、卸専門商品を特別価格で購入できるため、多くの人で賑わいます。

      住所東京都中央区日本橋馬喰町1丁目6
      電話番号
      営業時間
      公式HPhttps://tokyo-tonyagai.com/

      横山町問屋街・奉仕会

      ※引用:新道通りとは~日本橋横山町馬喰町問屋街

      横山町問屋街・奉仕会では、アパレルファッションやインテリア、生活雑貨の仕入れをしたい方や、これから小売店やオンラインショップなどを起業したい方をサポートしています。

      横山町奉仕会には、50店舗ほどの加盟卸商社があり、加盟卸商社で仕入れを行うと、買い上げ額に応じて奉仕券が呈上されます。

      通常売り出し日は買い上げ額5,000円ごとに5口券1枚、特別売り出し日には5,000円ごとに10口券1枚(2%相当)が還元され、次回の仕入れに使うことが可能です。

      買えば買うほどお得になるので、トレンド商品や信頼ある商品を仕入れたい方におすすめです。

      住所東東京都中央区日本橋横山町5-8
      電話番号
      営業時間9時00分~17時00分
      公式HPhttp://www.tonya.or.jp/

      よくある質問(FAQ)

      Q. 馬喰町の読み方は?

      A. 「ばくろちょう」と読みます。「ばくろうちょう」と読まれることもありますが、正式には「ばくろちょう」です。

      Q. 馬喰町は何区にありますか?

      A. 東京都中央区にあります。正式には「日本橋馬喰町」で、日本橋エリアの最北端に位置しています。

      Q. 馬喰町はどんな街ですか?

      A. 江戸時代から続くアパレル・繊維系の問屋街です。近年はオフィス街としての機能も強まっており、老舗問屋ビルをリノベーションしたオフィスやクリエイティブスペースも増えています。

      Q. 馬喰町の地名の由来は?

      A. 江戸時代、この地で馬の売買を仲介する「博労(ばくろう)」が多く暮らしていたことが由来です。当初は「博労町」と呼ばれ、後に「馬喰町」へと改められました。

      Q. 馬喰町へのアクセス方法は?

      A. JR総武線快速「馬喰町駅」、都営新宿線「馬喰横山駅」、都営浅草線「東日本橋駅」の3路線が利用できます。

      まとめ

      馬喰町(読み方:ばくろちょう)は、東京都中央区・日本橋エリアに位置する、江戸幕府の馬場が置かれたことに由来する地名です。

      馬場がなくなった後は東京有数の旅館街として栄え、やがて隣接する横山町とともに問屋街へとシフトしていきました。

      現在でも、アパレルや生活用品の問屋が集結する一方、老舗ビルのリノベーションオフィスが増えるなど、問屋街とオフィス街としての顔を併せ持つエリアへと変化しています。

      JR総武線の馬喰町駅に加え、都営新宿線の馬喰横山駅、都営浅草線の東日本橋駅も使えるため、ビジネスシーンにおいてもアクセスしやすいエリアです。

      人形町・浜町エリアと合わせてオフィス移転先を検討されている方は、ぜひ以下のページも参考にしてください。

      【人形町・馬喰町・浜町】の賃貸オフィスはこちらから。

      【馬喰町駅】の賃貸オフィスはこちらから。

      また、「オフィス移転に関するチェックリスト」が一覧でわかる資料もありますので、興味がある方は以下のURLよりダウンロードしてご活用ください。

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