新橋(しんばし)は、東京都港区にある街です。
日本で初めて鉄道が走り出した場所であり、テレビの街頭インタビューでサラリーマンが映る街としても知られています。
この記事では、「なぜ新橋はサラリーマンの聖地と呼ばれるのか」「地名はどこから来たのか」「狸小路とは何か」に、歴史をたどって答えます。
目次
新橋とは?基礎情報まとめ
新橋は、港区の北東にあり、銀座(中央区)と隣り合う街です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | しんばし |
| 所在地 | 東京都港区。町名は新橋・東新橋・西新橋に分かれる |
| 最寄り駅 | JR・東京メトロ銀座線・都営浅草線・ゆりかもめの新橋駅 |
| 路線 | JR山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線・総武快速線、 東京メトロ銀座線、都営浅草線、ゆりかもめ |
| 主要駅までの近さ | 東京駅と品川駅へはJRで乗り換えなし。渋谷へは銀座線で乗り換えなし。 都営浅草線は羽田空港と成田空港の方面にもつながる |
| 街の性格 | オフィス街と飲み屋街が同居する街。 西側(日比谷口・烏森口)は飲み屋街とニュー新橋ビル、 東側(汐留口)は新橋駅前ビルと汐留の高層ビル群 |
| 名物・話題 | 日本初の鉄道の起点、SL広場、「サラリーマンの聖地」、狸小路 |
| 地名のもと | 江戸時代に汐留川にかかっていた橋の名前 |
「新橋は何区?」の答えは港区です。ただし銀座と隣り合っているため、「新橋演舞場」のように、名前は新橋でも住所が中央区銀座にある施設もあります。
新橋はなぜ「サラリーマンの聖地」と呼ばれるのか
理由は一つではなく、次の3つが重なっていると考えられます。
- 江戸から明治にかけて、庶民が暮らす町で、気軽な飲食店が育ちやすかった
- 戦後の闇市から、安く飲める店が集まる街になった
- テレビの街頭インタビューの定番になり、全国に知られた
理由1:江戸から明治にかけて、庶民が暮らす町だった
江戸時代、今の新橋駅の近くを流れていた汐留川(しおどめがわ)は、町の性格を分ける境目でした。
川の北西側には広い大名屋敷が並び、明治になると鹿鳴館や東京府庁舎の敷地になりました。川の北東側は、区画の整った銀座の町人地でした。
一方、川の南側にあたる今の新橋駅の西側は、小さな区画の武家地と町人地でした。
明治になっても、小さな木造の家が建て込み、庶民が身を寄せ合って暮らす場所でした。こうした場所には、気軽に入れる飲食店が育ちやすくなります。
理由2:戦後の闇市から、安く飲める店が集まった
終戦後、新橋駅の周りには闇市が広がりました。闇市とは、物が足りなかった時代に、自然にできた露店の市場のことです。
闇市の跡は、小さな店が並ぶ飲食街になりました。
駅の東側の汐留口には、狸小路共栄会と国際マーケットという商店街があり、その跡地に1966年に新橋駅前ビルが建ちました。
駅の西側のSL広場に面した場所には、1971年にニュー新橋ビルが完成しました。どちらも、闇市に起源をもつ商店街の再開発で生まれたビルです。
手頃な値段で飲める店が多かったことが、会社員が仕事帰りに集まる街という姿につながりました。
狸小路とは?今の新橋駅前ビルの場所にあった飲み屋街
狸小路(たぬきこうじ)は、今の新橋駅前ビルの場所にあった、戦後の飲み屋街の名前です。

1966年に新橋駅前ビルが建つときに建て替えられ、名前はなくなりました。
名前の由来には、次のような言い伝えがあります。
明治の鉄道工事のとき、この場所で子狸のいる巣が見つかりました。作業員たちが小屋を作ってあげると、やがて子狸はいなくなりましたが、その小屋に作業員たちが集まって酒を飲むようになり、飲み屋街に発展した、という話です。
理由3:テレビの街頭インタビューで全国に知られた
新橋駅の日比谷口を出てすぐのSL広場は、テレビの街頭インタビューでおなじみの場所です。
会社帰りにお酒を飲んだ会社員が多く、気軽に本音を話してもらいやすいため、番組を作る側にも使いやすい場所だと指摘されています。
テレビで繰り返し映ることで、「新橋といえばサラリーマン」というイメージが全国に広まりました。
今の新橋で立ち寄れる場所は、【新橋】何がある?駅周辺の暇つぶし・観光スポットや商業施設まとめでまとめています。
新橋の歴史:地名の由来と日本初の鉄道
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1600年代のはじめ | 汐留川に橋「新橋」が架けられたと考えられている |
| 1872年 | 新橋〜横浜間で日本初の鉄道が開業。起点が初代の新橋駅 |
| 1909年 | 山手線に「烏森駅」が開業(今の新橋駅) |
| 1914年 | 烏森駅が新橋駅に改称。初代の新橋駅は貨物専用の汐留駅になる |
| 1966年・1971年 | 新橋駅前ビル、ニュー新橋ビルが完成 |
| 1972年 | 鉄道開業100年を記念して、駅前にSLが置かれる |
| 1986年 | 汐留駅が廃止され、跡地は汐留シオサイトとして再開発される |
新橋の名前のもとは、汐留川にかかっていた橋
新橋という地名は、江戸時代に汐留川にかかっていた橋の名前からきています。
港区のWebページによると、1601年に新しい東海道がつくられ、その3年後に起点が日本橋まで延びました。
このときに新しい橋が架けられたと考えられています。
橋の名前は、一時「芝口橋」に変わりましたが、のちに「新橋」に戻りました。汐留川は今は埋め立てられ、川の跡は道路やビルになっています。
日本初の鉄道の起点になった初代新橋駅
1872年(明治5年)、新橋〜横浜間で日本初の鉄道が開業しました。
起点が初代の新橋駅で、今の駅より東側の、海に近い汐留にありました。
この場所が選ばれたのは、海に近く、大名屋敷の跡地の広い土地が空いていたためだと説明されています。
1914年に東京駅が開業すると、初代の駅は貨物専用の汐留駅になり、1986年に廃止されました。
今の新橋駅は、1909年に山手線の「烏森駅」として開業し、1914年に「新橋駅」へ名前が変わった駅です。
歴史を今も感じられる場所

SL広場(JR新橋駅の日比谷口)には、1945年に作られた蒸気機関車C11形292号機が置かれています。
1972年の鉄道開業100年を記念して置かれたもので、毎日12時、15時、18時に汽笛が鳴ります。
旧新橋停車場 鉄道歴史展示室は、初代新橋駅の駅舎を、同じ場所に開業当時の外観で復元した建物です。入場は無料です。
・営業時間:10:00〜17:00(入館は閉館15分前まで)(休館日:月曜/祝日の場合は開館し翌火曜、年末年始、展示替え期間中、設備点検時)
・Webサイト:http://www.ejrcf.or.jp/shinbashi/
・住所:東京都港区東新橋1-5-3
オフィスを構える街としての新橋

【オフィス立地の目線】アクセスと社員の生活利便
新橋駅には、JR、東京メトロ、都営地下鉄、ゆりかもめの路線が集まっています。
取引先が都心に散らばっている会社でも、社員がどの方向から通っていても、移動の負担が偏りにくい立地です。
駅の周りには、ランチにも仕事帰りにも使える飲食店が多くあります。
西側は飲み屋街とニュー新橋ビル、東側は新橋駅前ビルと汐留の高層ビル群と、場所によって雰囲気が違います。
【オフィス立地の目線】検討時に確認したいポイント
駅のどちら側か
同じ「新橋駅から徒歩○分」でも、西側と東側では通勤の道順も周りの雰囲気も変わります。
西側は飲み屋街が近く、夜も人通りが多くなります。昼と夜の両方で、周りを歩いて確かめると安心です。
来客の動線
JRの出口は日比谷口・烏森口・銀座口・汐留口の4つあります。
来客には、出口の名前まで入れて案内すると迷いにくくなります。
周辺の再開発
駅の西側のSL広場とニュー新橋ビルのあたりでは、再開発が検討されています。
時期は決まっていないため、西側の物件は周辺の工事の予定を不動産会社に確認しておくと安心です。
賃料の目安や空室状況は、下記のページからご確認いただけます。
新橋の歴史に関するよくある質問(FAQ)
Q. 新橋は何区にありますか?
A. 東京都港区です。
町名は新橋・東新橋・西新橋に分かれます。銀座(中央区)と隣り合っています。
Q. 新橋とはどんな街ですか?
A. 日本で初めて鉄道が走り出した場所で、今はオフィス街と飲み屋街が同居する街です。「サラリーマンの聖地」と呼ばれ、テレビの街頭インタビューの場所としても知られています。
Q. 新橋はなぜサラリーマンの聖地と呼ばれるのですか?
A. 次の3つが重なっていると考えられます。
・江戸から明治にかけて庶民が暮らす町で、気軽な飲食店が育ちやすかったこと。
・戦後の闇市から、安く飲める店が集まる街になったこと。
・テレビの街頭インタビューの定番になり、全国に知られたことです。
Q. 新橋の地名の由来は?
A. 江戸時代に汐留川にかかっていた橋の名前からきています。
新しい東海道がつくられたころに架けられた新しい橋で、のちに橋の名前が町の名前になりました。
Q. 狸小路とは何ですか?
A. 今の新橋駅前ビルの場所にあった、戦後の飲み屋街の名前です。
1966年に新橋駅前ビルが建つときに建て替えられ、名前はなくなりました。名前の由来には、鉄道工事のときに見つかった子狸の言い伝えがあります。
Q. 日本初の鉄道の駅が新橋にできたのはなぜですか?
A. 海に近く、大名屋敷の跡地の広い土地が空いていたためだと説明されています。
Q. 新橋駅は何線が通っていますか?
A. JRの山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線・総武快速線、東京メトロ銀座線、都営浅草線、ゆりかもめが使えます。
まとめ
新橋は、汐留川の橋に由来する地名、1872年の日本初の鉄道、戦後の闇市から生まれた飲み屋街が重なって、今の「サラリーマンの聖地」になった街です。
駅にはJRと地下鉄、ゆりかもめの路線が集まり、東側と西側で雰囲気が違います。
働く人にとっては、移動しやすく、ランチも仕事帰りの場所も選びやすい街です。
オフィス移転の候補地として、新橋を検討してみてはいかがでしょうか。



