新小岩(しんこいわ)は、東京都葛飾区の南の端にある街です。
アーケード商店街のにぎわいで知られていますが、「新小岩」という地名が実は駅名から生まれたことや、かつて工場が並ぶ街だったことは、あまり知られていません。
この記事では、地名の由来から、農村、工場の街、商店街の街へと変わってきた歴史、そして今の街の特徴と治安の調べ方までを解説します。
目次
新小岩とは?基礎情報まとめ
新小岩は、JR新小岩駅を中心とした葛飾区南部の一帯です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | 新小岩(しんこいわ) |
| 所在地 | 東京都葛飾区。町名は新小岩・東新小岩・西新小岩 |
| 最寄り駅 | JR新小岩駅 |
| 路線 | JR総武線、総武線快速と中央・総武線各駅停車の両方が止まる。 |
| 主要駅までの近さ | 総武線快速で東京駅へ、各駅停車で秋葉原・御茶ノ水方面へ乗り換えなしで行ける。 |
| 地名の由来 | 先にあった小岩駅にちなんで駅名が「新小岩」となり、 その駅名が1965年(昭和40年)に町名になった。 |
| 街の性格 | 南口はアーケード商店街を中心とした商業地、北口は公園と住宅が多い。 工場の街から住宅と商店の街へ変わってきた。 |
「新小岩は何区?」の答えは葛飾区です。
ただし、駅の南側は少し歩くと江戸川区に入ります。周辺の住所に葛飾区と江戸川区が混ざるのはこのためです。
駅の周りの見どころや買い物スポットは、【新小岩】何がある?駅周辺の暇つぶし・観光スポットや商業施設を紹介でくわしく紹介しています。
新小岩はどんな街?今の特徴と治安
新小岩は、ひとことで言えば「駅の南と北で顔が違う、下町らしい生活の街」です。
南口は商店街の街、北口は公園と住宅の街

駅の南口を出ると、全長約420メートルのアーケード商店街「新小岩ルミエール商店街」が延びています。
葛飾区で最初のアーケード商店街とされ、食料品店から飲食店まで多くの店が並びます。
一方の北口側は、かつての工場の跡地に整備された新小岩公園や団地、住宅が多い地域です。
駅前には、新小岩生まれの人形キャラクター「モンチッチ」のモニュメントがあります。
2023年には南口に駅ビルが開業し、その中に区の窓口も入りました。
昔ながらの商店街と、新しい駅前の施設が同居しているのが今の新小岩です。
新小岩の治安は?調べ方と気をつけたい点
「治安がいいか悪いか」は、見る場所や時間帯によって答えが変わります。
新小岩を検討するときは、次の2つの方法で確かめるのが確実です。
1つめは、警視庁が公表しているデータを見る方法です。
警視庁は、区市町村の町丁ごとに犯罪の認知件数を毎年公表しており、地図で見られる「犯罪情報マップ」もあります。新小岩・東新小岩・西新小岩の町丁を、周りの町と比べてみてください。
2つめは、時間帯を変えて歩いてみる方法です。
南口の商店街の周りには夜遅くまで営業する飲食店が多く、夕方以降は人通りが増えます。駅の南口には交番があります。
駅周辺の自転車の多さは、区のまちづくりの中でも課題に挙げられています。通勤や来客の動線を考えるときは、駐輪の状況もあわせて確認しておくと安心です。
新小岩の歴史と地名の由来
新小岩の歴史は、駅ができたことで始まり、駅を中心に何度も姿を変えてきた歴史です。
「新小岩」は駅名が先にできた地名

新小岩は、駅名が先にでき、あとから町名になったという珍しい成り立ちの街です。
1928年(昭和3年)に総武線の駅が開業したとき、すでに隣の江戸川区には1899年(明治32年)開業の小岩駅がありました。
新しい駅は、この小岩駅にちなんで「新小岩」と名付けられました。
当時の駅のまわりは、上平井町・平井中町・上小松町・下小松町といった町名の地域でした。
これらの町が整理され、1965年(昭和40年)に駅名をとった「新小岩」が町名になりました。
なお、駅の開業時には、地域の名前から「下総小松」という駅名も候補にあがったといわれています。
江戸時代は「小松」と呼ばれた農村
新小岩一帯は、江戸時代には「小松」と呼ばれた地域の一部で、野菜づくりが行われる農村でした。
身近な野菜の「小松菜」も、この小松の名に由来します。
江戸川区によると、江戸時代後期の地誌に「東葛西領小松川あたりの菜が良い品で、世に小松菜と呼ばれている」という意味の記述があります。
八代将軍の徳川吉宗が鷹狩りの際にこの菜を気に入り、小松川の地名から「小松菜」と名付けたという話も伝えられています。
この話の舞台とされるのは、新小岩駅の南、江戸川区側にある香取神社です。
昭和3年の駅開業と工場の進出
駅が開業したころ、周辺には田畑や湿地が広がっていたといわれています。
駅ができると、広い土地を求めて大きな工場が進出しました。
那須アルミニューム器具製造所や理研鋼材の平井工場などが建ち、駅は工場で働く人たちの通勤に使われるようになります。
開業時の改札は南口だけでしたが、工場への通勤客が増えたことから、1944年(昭和19年)に北口が開設されました。
工場の跡地が公園と住宅に
戦後、工場が郊外へ移っていくと、北口側の跡地には新小岩公園や小学校、都営住宅などが整備されました。
こうして北口は、工場の街から公園と住宅の街へと変わっていきます。
北口に住宅や公園が多いのは、この歴史によるものです。
アーケード商店街と、駅ビル・再開発の今
南口では、昭和30年代の前半に商店街にアーケードが設けられ、人と店が集まるにぎやかな商店街に育ちました。これが現在の新小岩ルミエール商店街です。
1974年には、新小岩の玩具メーカーで「モンチッチ」が誕生し、今では駅前のモニュメントなど街の目印にもなっています。
2023年には南口に駅ビルが開業し、商業施設と区の窓口が入りました。さらに南口の駅前では、事務所や店舗、住宅を含む再開発の事業が進んでいます。
オフィスを構える街としての新小岩
工場の街から住宅と商店の街へ変わってきた新小岩は、今、都心へ通いやすい東側の拠点としても検討されています。
【オフィス立地の目線】東京駅へ乗り換えなしの交通と、社員の生活利便
まず交通です。
新小岩駅には総武線快速と中央・総武線各駅停車の両方が止まります。
総武線快速を使えば東京駅まで乗り換えなしで行け、各駅停車なら錦糸町・秋葉原・御茶ノ水方面へ直通できます。
千葉方面からの通勤者も乗り換えなしで通えるため、社員の住まいが東側に多い会社には使いやすい立地です。
次に、社員の生活利便です。
南口の商店街には飲食店や食料品店が多く、昼食の選択肢や価格帯に幅があります。
駅ビルの中に区の窓口があり、社員が手続きのために遠くまで出かける必要がないのも利点です。
【オフィス立地の目線】検討時に確認したいポイント
検討するときの確認ポイントは3つです。
1つめは、浸水の想定です。
新小岩は荒川と中川にはさまれた低い土地にあり、区も駅前を浸水が想定される区域として防災対策を進めています。候補の物件が決まったら、葛飾区の水害ハザードマップで浸水の深さと避難場所を確認してください。
2つめは、南口側か北口側かです。
南口は商店街に近くにぎやか、北口は公園と住宅が多く落ち着いています。来客の多さや社員の働き方に合う側を選んでください。
3つめは、再開発の工事期間です。
南口の駅前では再開発の工事が続くため、物件によっては工事の音や通行ルートの変更が影響します。最新の空室状況と条件は、下記のページからご確認ください。
新小岩に関するよくある質問
Q. 新小岩は何区ですか?
A. 東京都葛飾区です。
町名は新小岩・東新小岩・西新小岩に分かれます。駅の南側は少し歩くと江戸川区に入ります。
Q. 新小岩の読み方は何ですか?
A. 「しんこいわ」です。
Q. 新小岩とはどんなところですか?
A. 南口にアーケード商店街が延び、北口に公園と住宅が広がる、下町らしい生活の街です。
かつては工場が並ぶ街で、工場の跡地が公園や住宅になりました。
Q. 新小岩の地名の由来は何ですか?
A. 1928年(昭和3年)に開業した新小岩駅の駅名が先で、1965年(昭和40年)にその駅名が町名になりました。
駅名は、先に開業していた小岩駅にちなんでいます。
Q. 新小岩駅は何線が通っていますか?
A. JR総武線です。総武線快速と、中央・総武線各駅停車の両方が止まります。
Q. 新小岩の治安はどうですか?
A. 場所と時間帯によって違うため、警視庁が公表している町丁別の犯罪の認知件数や「犯罪情報マップ」で確認するのが確実です。
南口の商店街の周りは夜遅くまで人通りがあり、駅の南口には交番があります。
Q. 新小岩はなぜ北口と南口で雰囲気が違うのですか?
A. 開業時は南口だけで、北口は工場への通勤のために1944年(昭和19年)に開設されたためです。
工場の跡地が公園や住宅になったことで、北口は落ち着いた住宅の街になりました。
Q. 新小岩と小松菜には関係がありますか?
A. 新小岩一帯は、江戸時代に「小松」と呼ばれた地域の一部です。
小松菜の名前は、この小松の名に由来するとされています。名前の由来の舞台とされるのは、隣の江戸川区の小松川一帯です。
まとめ
新小岩は、小松と呼ばれた農村に1928年に駅ができ、その駅名がのちに町名になった街です。
工場の進出と北口の開設、工場跡の公園や住宅への転換、アーケード商店街のにぎわいを経て、今は駅ビルと再開発で新しい姿に変わりつつあります。
働く街として見ると、総武線快速で東京駅まで乗り換えなしで行け、商店街のおかげで社員の昼食や買い物にも困りません。
浸水の想定など確認すべき点はありますが、都心と東側の住宅地の両方に通いやすい立地です。
下町らしい暮らしやすさと交通の便を兼ね備えた新小岩。ぜひ、オフィス移転の候補地として検討してみてはいかがでしょうか。



