テレワークという名前が知られるようになりましたが、具体的などんな取り組みなのかわかない人もいるでしょう。近年多くの企業が導入を検討している在宅勤務制度の特徴を見直してみてください。経営者が知っておきたい、特徴から導入のやり方まで紹介します。

在宅勤務制度とは?

今まで社内で業務をしていた働き方を自宅に変更させ、リモートワーク対応にすることを在宅勤務制度といいます。制度の導入は、政府が推進する働き方のひとつです。きっかけとなったのは、働き方改革や東京オリンピック開催の影響があります。また、2020年から起きた新型コロナウイルスの流行の影響もあるでしょう。

新型コロナウイルスの流行で会社はテレワークの導入の必要に迫られましたが、今後も新しい働き方として制度を採用する会社は増えると考えられています。すでに導入した会社では従業員による満足度が高いことから、未導入の企業もリモートワーク導入の検討余地はあるでしょう。

在宅勤務制度の4つのメリット

在宅勤務制度の4つのメリット

多くの企業で制度を採用しているのは、会社と従業員双方にメリットがあるからです。ただし、在宅勤務の働き方が逆にデメリットになる会社もあるため、今後導入を検討しているなら両方の面を確認してください。

1.コスト削減になる

出社する従業員の人数が少なくなれば、大規模なオフィスは不要になります。よりコンパクトで賃料の安いオフィスへと引っ越すことが可能です。また、小規模なオフィスなら、照明を使う量が少なくなり、電気代削減にもつながります。ほかにも、従業員が通勤にかけていた交通費の支払額も減るでしょう。

2.従業員の負担が軽くなる

テレワークの導入で従業員は通勤の必要がなく、満員電車での長時間通勤の負担が軽くなります。人によっては通勤に1時間以上かけている場合があるため、その時間を業務に充てられ、作業効率が良くなるでしょう。

3.従業員のプライベートが充実する

会社での業務だと、自分の業務が終わっても帰宅しづらくなります。とくに新入社員であるほど、プレッシャーを感じてしまうものです。一方、自宅での勤務なら自分の業務が終われば仕事を終了できるため、周りの目を気にせず自由にスケジュール管理ができます。時間が余れば、プライベートな時間が充実しやすいでしょう。

4.従業員が育児や介護と両立できる

自宅勤務での大きなメリットは、女性の働きやすさ向上です。子どもを抱えながら出社する方法では、子どもの病気で早退が必要でも、言い出しにくいものです。自宅勤務なら子どもの急な発熱にも対応しやすい安心感があります。また、人によっては介護との両立がしやすいメリットもあるでしょう。

在宅勤務制度の3つのデメリット

一方で、在宅勤務制度には以下のデメリットがありますので詳しく見ていきましょう。

1.作業に集中しにくい

自宅での業務に慣れていないと、集中力が続かない恐れがあります。たとえば周辺の騒音、家族がいることで気を遣ってしまうなどの問題です。人によっては、仕事とプライベートの境がなくなり、会社のように集中できないことがあります。

2.ストレスになる人もいる

自宅勤務が合っているかは人により異なります。メリハリのある会社で仕事をしたい人もいれば、柔軟な対応がしやすい在宅を希望する人もいるでしょう。会社が在宅勤務制度を設けるなら、従業員に強制せず希望に合わせた働き方にすることが大切です。

3.コミュニケーション不足になりやすい

新入社員など勤務年数が少ないと、テレワークの導入に不安を抱えることがあります。不安を感じる理由は、先輩とのコミュニケーションが減りやすく、フォロー体制が不足するからです。

テキストによるチャットは無機質になりやすいため、Web会議や携帯電話で会話する機会を設けるようにしましょう。または、月1回など回数を決めて従業員同士が食事やお茶ができる機会の導入もおすすめです。

在宅勤務制度の導入の仕方

在宅勤務制度の導入の仕方

テレワークの導入は、2ステップで進めることができます。

ステップ1.在宅勤務に必要な道具を用意する

会社と自宅で道具を共有すると、持ち運びの不便さがあります。何度も移動させることで破損する恐れや、データの漏洩リスクもあるため注意しましょう。テレワークに必要となる道具は、自宅専用のものを準備するようにしてください。従業員に支給したい道具は、パソコン・ヘッドセットなどです。

ステップ2.在宅勤務に必要なツールを導入する

テレワークの実施は、さまざまなパソコンツールで対応できます。Web会議ツールとしては、Zoomミーティングなどを活用するといいでしょう。Zoomは世界75か国で導入されている実績をもつサービスで安心です。

また、自宅で社内の情報を共有できるよう、自宅からサーバーにアクセスできる環境も必要になります。ほかにも従業員同士のスケジュール管理や、サボっていないか確認するツールの導入もおすすめです。

まとめ

今回は、在宅勤務制度のメリット・デメリットや導入方法を詳しく紹介しました。

在宅勤務制度の導入は、今後多くの企業で検討されるでしょう。パンデミックにより働き方が大きく変わりましたが、テレワークの導入で良い面も多くありました。従業員の満足度アップや、業務効率アップを目指すなら、テレワークの導入を検討してみてください。