青山というとどのようなイメージをお持ちでしょうか。
おしゃれな街、世代によってはトレンディドラマの舞台になった憧れの街をイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、青山の歴史や現在の特徴などについてご紹介していきます。

青山の特徴

青山はどのような街なのか、近年から現在の特徴をご紹介します。

ファッションの街

青山はファッションの街として知られています。
昭和の時代には小さなブティックが立ち並び、ハウスマヌカンと呼ばれるスタッフがコーディネートなどの接客をすることでも話題を集めました。
国内トップレベルのデザイナーがお店を出しているほか、表参道がかつての10代の若者が集まる街から大人の街へと変化していくにつれ、海外の高級ブランドのお店も増えています。

グルメの街

青山は高級グルメの聖地でもあります。
国内外で修業を積んだ一流シェフたちが、自分のお店を構える場所として人気があります。
ビルの中の飲食店街にお店を構えるのとは異なり、路地の一角に隠れ家的なレストランを出店するなど、こぢんまりとしたお店が多いです。
芸能人がお忍びで訪れるなど、洗練されたお店が多いのが特徴です。
フレンチやイタリアンをはじめ、鮨や懐石などの和食などジャンルも幅広く、有名パティシエが手掛けているスイーツショップなどもあります。
海外から初出店するお店や日本でブームを引き起こした話題のフードのお店なども青山で展開することが多いです。

インテリアの街

青山には骨董通りと呼ばれる、アンティーク食器やアンティーク雑貨、アンティーク家具などを扱うお店が立ち並ぶ通りがあります。
その影響か、現在では国内外のデザイナーズ家具などのブランドがショールームやショップを出しており、インテリアの街としての側面も持ちます。

高級住宅街

高級住宅街

青山はお店やオフィスなどが多いイメージですが、古くより続く高級住宅街でもあります。
大通りから路地へ入ると、邸宅が立ち並ぶエリアがあります。
近年ではマンションも増えてきましたが、戸建て住宅が多いのも特徴です。
古くからこの地に暮らしてきた地元の方のほか、トレンディドラマが流行っていた時代やバブル期などは芸能人や会社の経営者などが、青山に家を構えるのがステータスとなっていた時代もありました。

自然が残る街

青山は、都心の中心部にありながらも緑が多い街です。
広大な青山霊園をはじめ、銀杏並木などで有名な神宮外苑や欅並木が美しい表参道、青山学院大学のキャンパスなどもあります。
一般人は入ることはできませんが、青山一丁目駅からすぐの場所には赤坂御所もあり、緑をたたえています。
赤坂御所の周りには桜並木が広がるなど、都心にありながら、歩くとここかしこで四季の自然を感じることができるのが特徴的です。

青山の歴史

では、青山はどのような歴史を辿ってきたのでしょうか。
青山の歴史を見ていきましょう。

青山の地名の由来

青山の地名の由来は、江戸時代の天正18年(1590年)に、このエリアに土地を与えられた徳川家の重臣であった青山忠成の代から続く青山家に由縁があるとされています。
その後、江戸時代に青山家の敷地の一部が町となり、青山浅河町など青山を冠する町名が増えていき、この地の名称の起源となりました。

明治神宮と表参道

明治神宮と表参道

明治神宮がある原宿駅エリアから青山通りへと真っすぐにつながる表参道は、明治神宮の参道として造られた道です。
明治神宮は明治天皇と昭憲皇太后を祭神とし、明治天皇が崩御された後、大正9年(1920年)に創建された神社です。
それと同時に表参道も造られました。
現在はファッション通りとして多くの買い物客や観光客で賑わう通りですが、当時は明治神宮へと参拝に向かう人々で賑わいました。
表参道といえば、美しい欅並木と冬のイルミネーションで有名ですが、大正時代に植えられた欅は第二次世界大戦で焼失し、戦後に植え直されたものです。

関東大震災とアパート建設の歴史

現在は表参道ヒルズに姿を変えてしまいましたが、それまでは同潤会アパートという時代を感じるレトロなアパートが建っていました。
一部には住民が暮らしていましたが、表参道に面したアパートはアクセサリーショップやアトリエなどが入るなど、お店としても活用されていました。

この同潤会アパートの歴史は古く、大正時代にさかのぼります。
大正12年(1923年)に起きた関東大震災により、多くの木造住宅が焼失しました。
家を失った人が多かったことから、復興支援をする組織として同潤会が設立され、東京都内や関東近郊に近代的なアパートを建設されました。
そのうちの一つが、同潤会青山アパートです。
同潤会青山アパートは、当時としては珍しい鉄筋コンクリート造りで、電気、ガス、水道に水洗式トイレという最新鋭の設備を備えていたことから、大きな注目を集めました。
第二次大戦後に東京都へと所有と管理が引き継がれ、その後は各住民に払い下げられました。

個人所有となってからは、住む人だけでなく貸す人も増えてきて、1960年代以降はブティックなどのショップやギャラリーとして活用されるようになります。
レトロな見た目で撮影スポットとしても人気がありました。
老朽化が激しくなり、惜しまれながらも平成15年(2003年)に解体されました。
その跡地には、平成18年(2006年)に商業施設である表参道ヒルズが誕生しましたが、表参道ヒルズの一角には当時のアパートが再現される形で残されています。

戦後の影響と東京オリンピック開催とファッションの街としての成長

第二次世界大戦後、代々木公園付近にGHQの軍用地であるワシントンハイツが建てられました。
アメリカ人がこの地に増えたことで、表参道や青山後には、アメリカ人向けの洋風なショップが増えるようになります。
戦後復興を遂げ、1964年に東京オリンピックが開催されると、ワシントンハイツの跡地には国立競技場が建設され、世界からやってくる選手団が宿泊する選手村も造られました。
こうした地域の盛り上がりを受け、表参道や青山の地には外国人観光客を迎え入れるさまざまな施設も増えていきます。

戦後からオリンピック開催にかけて、青山の地に海外から訪れる人が増え、海外のファッションやグルメなどのグローバルな文化が入ってきたのです。
東京オリンピック開催で青山に世界のファッションなどが入り込んでくると、この街をファッション情報拠点にしようと目をつけたのが、メンズファッションの草分けとして知られるデザイナーの石津謙介氏です。
彼が青山の地に本社を移転させて以降、国内トップクラスのデザイナーや新進気鋭のデザイナーたちがブティックを出店するなど、ファッションの街として成長していくことになりました。

青山の交通アクセス

青山の最寄り駅は東京メトロ銀座線の青山一丁目駅です。
青山一丁目駅を出ると、ちょうど北青山側にも南青山側にも出やすい中間地点となります。
そのほか、エリアによっては東京メトロ銀座線の外苑前から出たほうが近い地域や東京メトロ銀座線をはじめ、千代田線や半蔵門線も使える表参道駅も利用できます。

青山のオフィス賃料相場

坪単価は30,000円前後~80,000円前後と幅があります。
立地や築年数、設備や面積などによって大きく差がありますので、利便性や必要な広さ、予算などを踏まえて検討しましょう。

まとめ

青山の地はファッションやグルメ、インテリアの街などおしゃれな街として話題を集めてきました。
高級住宅街もあり、青山霊園や神宮外苑など緑も多く残された、美しい街でもあります。

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