半蔵門にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
門があった場所くらいしか思いつかないという方も、半蔵門の特徴や歴史を知ると、新たな驚きがあるかもしれません。

半蔵門の特徴

半蔵門とはどのような特徴のある街なのでしょうか。
まずは、地名の由来となっている半蔵門や半蔵門橋について見ていきましょう。

半蔵門と半蔵門橋

半蔵門の地名は、江戸城に設けられた、半蔵門があった地域であったことに由来します。
半蔵門という名称が付いたのは、伊賀上野の武士であり、徳川家康に仕えて功績をあげた服部半蔵の名称から来ていると言われています。
江戸城の周りにはいくつも門がありますが、それらは当時の地域の名称やそばに流れていた川の名称など地名から名付けられました。
ですが、半蔵門だけは人物の名前になっています。
もちろん、門の名称の由来は諸説あるのですが、この地に服部半蔵の屋敷があったからという説が有力です。
江戸時代には、半蔵門から入り、現在の竹橋にあった竹橋門へと抜けることができたと言われています。
ただし、半蔵門を構成する渡櫓門は明治4年に撤去されており、現在は高麗門だけが残っている状態です。

それでも、皇室の皇居への通用門として現役で利用されています。
半蔵門の地には半蔵門だけでなく、半蔵門橋というのもあります。
皇居の内濠に架けられ、橋の北側は半蔵濠、南側は桜田濠になっており、麹町一丁目から皇居吹上御苑に入る土橋です。
このように、半蔵門の地には、半蔵門の歴史を物語る史跡が現役で残されているのも興味深いです。

オフィスワーカーに人気の利便性の高い街

オフィスワーカーに人気の利便性の高い街

現在の半蔵門の地は、皇居を望むオフィス街であり、オフィスビルがそびえています。
都会の中心部にあるので、どんなオフィス環境なのだろうかと心配される方もいるかもしれません。
ですが、とても便利な場所で、チェーン系や個性的な飲食店が豊富で、リーズナブルな価格でランチが食べられます。
中には、おいしさとこだわりでSNSなどを通じて有名になり、県外からも食べに訪れる行列ができるお店もあります。
お手頃な価格帯のベーカリーがあり、コンビニの数も豊富なので、日々働いく場所として不便さを感じることはないでしょう。

皇居ランに便利

皇居ランに便利

半蔵門は皇居と接しており、出勤前や昼休み、業後などに皇居ランを楽しみ、リフレッシュをしたり、運動不足解消に取り組んだり、体力づくりをしているオフィスワーカーも少なくありません。

皇居ランナー向けの施設もあり、皇居ランを楽しむ方が集うスポットにもなっています。
職場に更衣室やシャワーがなくても、ランナー向けの施設に長期レンタルできるロッカーやシャワーが完備されており、専用施設を拠点に毎日走ることも可能です。
ビジターでも使えるよう、レンタルウェアやレンタルシューズなども用意されています。
シャンプーやコンディショナー、ボディソープなどのアメニティやドライヤーなども備わっているので、手ぶらで利用できるのも便利です。

更衣室やシャワーだけでなく、くつろげるスペースやカフェも備わり、ランナー仲間と交流を図ることもできます。
界隈にはレンタサイクルのラックなどもあるので、ジョギングが辛い方は自転車でサイクリングを楽しむこともできます。

国立劇場がある街

国立劇場がある街

半蔵門には皇居や半蔵門、半蔵門橋などの歴史的な史跡のほか、伝統芸能に親しめる国立劇場もあります。
奈良・東大寺正倉院の校倉造をイメージしたデザインの建物で、1966年に開場し、近年リニューアル工事中です。
大劇場と小劇場があり、歌舞伎や舞踊、能や人形浄瑠璃などの多彩な伝統芸能の上演が行われています。
落語や漫才、浪曲など伝統的な大衆劇能を楽しめる国立演芸場や伝統芸能情報館も併設されています。
夜間の公演などもあるので、仕事帰りに観に行くのもおすすめです。

半蔵門の歴史

半蔵門の歴史を語るうえで、服部半蔵の話は外せません。
諸説あり、歴史の史実は不明確なところや脚色されている部分もありますが、半蔵門の名前が付いたとされる歴史を見ていきましょう。

服部半蔵とは

服部半蔵というと、世代によっては「忍者ハットリくん」を思い出す方もいると思いますが、マンガのキャラクターは彼をモチーフにしてはいるものの、服部半蔵は忍者というよりは伊賀上野の武士でした。

正式な名前を服部半蔵正成と言い、徳川家康に仕えてさまざまな戦功を立てたことから、鬼半蔵と呼ばれたというエピソードが残されています。
服部半蔵は、織田信長が本能寺の変で殺害された際に、信長と会うために関西に出向いていた家康を助けて愛知への脱出を手助けしたというエピソードが残されているのです。

こうした功績を讃えられ、徳川家康が江戸城へと入場した際に、城の西口の守りが弱かったことから、服部半蔵が率いる伊賀衆を門の守備にあてたという話もあります。
こうした活躍で家康から信頼を獲得し、使番の役割を与えられました。

使番とは情報収集や敵情分析をする参謀であり、戦場で本陣の命令を前線に伝えることや前線の指揮を執るといった役割を担う、いわば家康の片腕のような立場です。
半蔵は家康に信頼され、家康の長男である信康が切腹する際には、検使の役割も命ぜられました。

その後、半蔵の息子半蔵正就の代にあると、伊賀者は江戸幕府の組織に包み込まれてしまい、正就は配下の統率ができなくなり、失脚したと言われています。

半蔵門の建設と名称の由来

江戸城の半蔵門は、1620年(元和6年)仙台藩の藩主であった有名な伊達政宗ほか6名の東国大名により築造されたと言われています。
半蔵門という名称が付いた由来は諸説あります。
1つは、服部半蔵が、伊賀組の与力30騎と同心200人を従えて、徳川家康とともに江戸に入城した際に、この門の周辺に屋敷を与えられ、門の警備にあたったからという説です。
半蔵の屋敷があり、半蔵らが警備にあたったので人名が付けられたという説になります。
この半蔵門は徳川家にとっては重要な位置付けで、万が一将軍家が敵に攻め込まれるなどの一大事があった際には、この門を抜けて江戸を脱出する手段として位置付けられていました。

もう1つの説は、当時から行われていた山王祭礼で、象の山車が江戸城に入るために枡形門をくぐろうとしたところ、半分だけしか入らなかったので、象が半分だけしか入らない門ということで半蔵門と名付けられたという説です。

半蔵門の交通アクセス

半蔵門の交通アクセス

半蔵門は東京メトロ半蔵門線が通っています。
半蔵門線を使うと永田町や青山一丁目、表参道、渋谷に乗り換えなしでダイレクトアクセスできるので便利です。

渋谷からは田園都市線など東急線に接続しており、三軒茶屋や二子玉川、溝の口など神奈川方面まで行くことができます。
反対方向なら、大手町や三越前、水天宮前をはじめ、錦糸町やスカイツリーのある押上までダイレクトに行くことができます。

半蔵門のオフィス賃料相場

坪単価は12,000円前後~30,000円前後です。
立地や駅からの距離、ビルの築年数や規模、広さ、設備や周辺環境の利便性によっても変動しますので、確認が必要です。

まとめ

半蔵門は江戸城にあった門の名前から名付けられた地名で、歴史のある地域です。
現在はオフィス街になっていますが、皇居ランを楽しむ方も多く、リーズナブルな価格で楽しめる飲食店なども多く便利な地域です。
地下鉄の半蔵門線が使え、渋谷などにも出やすく、交通アクセスにも優れています。

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