西新宿は、東京都庁の印象的なツインタワービルをはじめ、超高層ビルが建ち並んでいます。

副都心としての機能を期待されている、西新宿の現代までの歴史や街の特徴を見ていきましょう。

西新宿の特徴

西新宿は、副都心としての役割を期待され、計画的に開発が行われてきた地域です。狭い東京のスペースを有効活用するために、高層ビル群が建てられる一方で、公園を整備するなど都市機能が一体的に開発されていきました。

どのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。

ランドマークは東京都庁

さまざまな高層ビルが建ち並んでいる西新宿の一番のランドマークは、やはり東京都庁ではないでしょうか。高層ビル群の中で、歴史は必ずしも古くありませんが、ツインタワーのデザインが印象に残ります。

東京都庁は、都民や都内の企業など、手続きや届け出の用件がある方だけでなく、誰でも予約不要で自由に見学したり、都庁内の施設を利用できたりします。

一番人気は展望室で、地上202mの高さから東京の街を一望できるほか、天気の良い日には富士山や筑波山などを見ることも可能です。夜22時まで鑑賞できるので、東京の夜景やイルミネーションも楽しめます。

眺望を楽しみながら飲食ができるレストランなどもあり、都庁グッズを買えるショップもあるので、観光がてら訪れられます。

また、都庁内にある職員食堂やカフェも利用でき、お得なお値段でおいしい定食などを楽しむことも可能です。

ほかにも、東京限定グッズや東京土産、和物などが販売されている東京の特産品販売店や、障がいを持つ方が製作した物品を扱うお店、都内62区市町村の伝統工芸品や地域の文化を紹介する商品、食品を販売するショップもあります。

東京2020大会アーカイブ資産など展示のコーナーもあり、東京2020大会のメダルや聖火リレートーチなどのアーカイブ資産を鑑賞できるほか、東京2020大会マスコット(ミライトワ・ソメイティ)のフォトコーナーなどもあります。

高層ビル群がそびえたつ副都心

高層ビル群がそびえたつ副都心

西新宿には、超高層ビルが建ち並んでいます。

時代の流れとともに、最も高いビルが入れ替わり、建築技術の進歩に合わせ、高層ビルから超高層ビルへと変化してきました。

ビルの内部はオフィスだけでなく、レストラン街やコンビニなどの便利な施設もあります。
自分が勤務しているオフィスの隣のビルに食事に行ったり、毎日のランチや仕事後の飲み会に行ったり、とにかくいろいろなお店を選んで楽しむことが可能です。

高層ビル群の中には、京王プラザホテルやヒルトン東京などの高級ホテルもあります。
職場の仲間と特別なディナーを楽しんだり、ランチミーティングを開いたりと、取引先の接待などにも使えます。

ビルの中にある都会のオアシス

ビルの中にある都会のオアシス

西新宿はオフィスビル群の中に、都会のオアシスとして、近隣で働く方や周辺で暮らす方などが憩う新宿中央公園もあります。季節の草花が咲く自然に囲まれながら、ベンチに座って東京都庁などの高層ビル群を眺めることも可能です。

フリーマーケットなどのイベントが開催され、夏には小さなお子様向けにジャブジャブ池も用意されるので、家族連れなどでも賑わっています。

西新宿の歴史

西新宿の副都心は、どのように整備されていったのでしょうか。その歴史を紐解いていきましょう。

西新宿の副都心構想

西新宿を副都心とする構想が持ち上がったのは、1960年のことでした。

当時、西新宿にあった淀橋浄水場を移転し、その跡地と周辺地区を含めたエリアを一体的に開発していこうという大規模な構想です。

総合的業務街とすることを目標に、オフィスや官公庁街を作り出し、便利な場所に商業地区を配置するとともに、景観に気を払い、公園も設けるものとされました。

構想や計画は、途中で見直しも図られながら順次着工していき、現在に至るまで再開発などが繰り返されています。

最初の高層ビル

京王プラザホテルは、1971年に初めて新宿に誕生した高層ビルです。完成した当時は、日本で最も高いビルでした。

建築技術の進化でより高いビルの建設が可能となると、住友ビルや三井ビルなど次々と高層ビルが竣工し、新たなランドマークが移り変わっていきました。

西新宿で超高層ビルの建設が次々と行われたのは、副都心構想だけでなく、1963年に建築基準法が改正された影響も大きいです。

従来は“絶対高さ制限”があり、建築物の高さは31mまでと制限されていました。しかし、改正で制限が緩和されると、西新宿では新宿野村ビル、新宿センタービルと次々に超高層ビルが建てられていきました。

東京都庁の移転

西新宿というと、現在のランドマークは東京都庁のツインタワーですが、一番初めに建ったわけではありません。東京都庁は、もともと有楽町にありました。

副都心計画の一環として、1985年に西新宿への移転が決まり、コンペティションの結果、著名な建築家の丹下健三氏が設計を担当することになりました。

そして1991年に、高さ約243mのツインタワーが完成したのです。完成当時は、国内で最も高いビルでした。

一方、有楽町にあった東京都庁の跡地には、東京国際フォーラムが建設され、有楽町のランドマークになっています。

東京都庁のツインタワーが建設されると、それを契機により高いビルを競い合うよう、超高層ビルが続々と建設されていきました。

バブル崩壊後の低迷と再開発

バブル期には、地価の上昇とともに、西新宿のビル群も急成長を遂げていきました。しかし、バブル崩壊により高層ビル群のテナントは軒並み徹底が相次ぎ、賃貸オフィスの不況が訪れます。

そこにきて、当初建設されていたビルの老朽化などに伴い、再開発構想が立ち上がります。その先陣を切ったのが、1994年の新宿パークタワーの建設です。賃貸オフィスをはじめ、ホテルやショールームなどを備えたビルでした。

翌年の1995年には、賃貸オフィスに加えて、ショッピングゾーンや住宅棟も兼ね備えた複合ビルの新宿アイランドタワーが竣工しました。

これまで働く場所であり、住む場所ではなかった西新宿に生活の場ができることで、オフィスワーカーだけでなく、ファミリー層やカップルなどの住民が増え、新たな賑わいを見せることになります。

さらに1996年には、東京メトロ丸ノ内線の西新宿駅が開業し、1997年には都営大江戸線の都庁前駅と西新宿五丁目駅が開業したことで、交通アクセスがグッと高まります。

それまで西新宿へのアクセスは、新宿駅から歩くか、バスロータリーから都営バスや京王バスに乗ったりしなくてはなりませんでした。アクセスが不便であったため、ヒルトン東京では無料のシャトルバスを定期運行していたくらいです。

現在でも無料シャトルバスは運行していますが、当時は西新宿に行くのにヒルトン東京に用事がなくても使ってしまう人がいたほど、不便な状況がありました。
これが地下鉄の開通で、一気に利便性が高まったのです。

交通アクセスの利便性が高まったことで、2000年からはじまった西新宿の再開発にも勢いが増します。旧朝日生命本社跡地には、繭の形をしたモード学園コクーンタワーが建ち、珍しい形状と美しさで、東京都庁と並ぶランドマークになっています。

西新宿の交通アクセス

西新宿の交通アクセス

西新宿ではオフィスの立地や目的地に合わせて、東京メトロ丸の内線の西新宿駅をはじめ、都営大江戸線の西新宿五丁目駅または都庁前駅が使えます。

また徒歩で10分ほど歩けば、JR新宿駅や小田急線、京王線、西武新宿線など、私鉄各線の新宿駅も使えるので便利です。

東京メトロ丸の内線を使えば、赤坂見附や霞ヶ関、銀座をはじめ、東京やお茶の水、大手町、池袋などにも乗り換えなしでダイレクトアクセスが可能です。反対方面なら、中野や高円寺、荻窪方面にもダイレクトに行けます。

都営大江戸線を使えば、代々木や青山一丁目、六本木や大門、汐留をはじめ、月島や門前仲町などの下町にもアクセスでき、さらに御徒町や上野方面までアクセスできます。

新宿駅からはJR山手線や湘南新宿ライン、埼京線、中央線などにも乗れるので、都内だけでなく、神奈川や埼玉方面、甲府方面などさまざまな場所に行くことが可能です。

成田エクスプレスに乗車して成田空港にもスムーズに出られるので、海外出張や海外旅行、遠方への国内出張などにも便利です。交通費を抑えたいときには、新宿駅の高速バス乗り場から、全国各地へ高速バスでの移動もできます。

西新宿のオフィス賃料相場

西新宿のオフィス賃料相場

坪単価は、12,000円前後~27,000円前後です。
立地や最寄り駅、駅からの距離、ビルの築年数や広さ、設備などによっても変動するので、確認が必要です。

まとめ

西新宿は都庁のツインタワーのランドマークを筆頭に、有名な超高層ビルが建ち並ぶほか、中小のオフィスビルも豊富です。

東京の副都心として機能しており、交通アクセスも良く、ビジネスに便利な地域です。

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