オフィス什器を廃棄するには？注意点や処理方法・費用について解説

オフィスの移転や縮小などで問題になるのが、オフィス什器の廃棄方法です。
デスクや椅子、ロッカーなどの処理に悩んでしまう担当者もいるのではないでしょうか。

この記事では、オフィス什器（家具）の廃棄方法や、廃棄以外の処分方法も紹介します。オフィス什器の廃棄にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

オフィス什器の廃棄はゴミの分類に注意

オフィスから出る什器類は、素材によって分類され、廃棄する際の取り扱いが異なるため、注意が必要です。いずれにしても、一般の粗大ゴミとしては処分できないことを知っておきましょう。

金属やプラスチックでできたオフィス什器の大半は、一般の家庭ゴミ・粗大ゴミとは区別され、産業廃棄物として処分が必要です。処分は産業廃棄物処理業の認可を受けた業者のみが可能で、プロに頼む必要があります。自社で廃棄してしまうと法令違反になり、行政指導や罰則が発生することもあるため注意してください。

なお、産業廃棄物の処理の際には、産業廃棄物の流れや、どのような処理をしたかを記録するマニフェスト（管理表）の作成が必要です。廃棄を依頼した業者に必ず作成してもらうようにしましょう。

オフィス什器は基本的に産業廃棄物扱いになりますが、一部例外があります。それは、木製の椅子やキャビネットなどです。

木製の什器は事業系一般廃棄物という扱いなので、自治体の処理場に自ら運び込んで処理する方法もあります。しかし、事務所の移転などで大量に廃棄物が出る場合は、一般廃棄物収集運搬許可業者という専門業者に依頼するのがよいでしょう。

こちらも一般のゴミとは区別されるため、粗大ゴミとしての処分はできません。

なお、環境省が廃棄物の取り扱いルールについてまとめた資料があります。こちらもぜひ参考にしてください。

事務所の移転などで不要になったオフィス什器は、廃棄も含め、どのような処理方法があるでしょうか。ここからはオフィス什器を処分する方法を紹介します。

先ほどもご紹介したように、オフィスから出る什器類は、産業廃棄物としての廃棄が必要です。一般ゴミとしては処理できないため、産業廃棄物処理業の認可を受けた専門業者に処理を依頼してください。

マニフェスト（管理表）という書類を作成してもらうことで、廃棄を担当する専門業者と、依頼した会社側の責任も明確にし、最終処分を完了します。

リサイクルなどを目的に、不用品を回収してくれる業者に依頼する方法もあります。廃棄費用を抑えたい場合などは、検討してもよいでしょう。

回収業者を選ぶ場合は、最終的に廃棄になった場合を考え、産業廃棄物や事業性一般廃棄物を扱える許可証があるかどうかもチェックしてください。

まだ十分に使える什器の場合は、オフィス什器の買い取りを依頼する方法もあります。リサイクルのオフィス用品は需要があるので、買い取ってもらえると廃棄費用の削減だけでなく、収入につながる可能性があります。

買い取りには新しくきれいなものが有利ですが、製造からおおむね7～8年を経過すると、きれいでも買い取ってもらえないことがあるようです。

このようにオフィス什器の廃棄・処分にはいろいろな方法がありますが、買い取りできるものは買い取ってもらい、残りは回収して産業廃棄物もしくは事業性一般廃棄物の処理もできる業者であれば、複雑な処理がまとめてできるためおすすめです。

買い取りなどで工夫したとしても、どうしても産業廃棄物として処分するものは出てくるでしょう。オフィス什器を廃棄した場合には、次のような費用が必要となります。

不用品を運ぶトラックは、1台ごとに費用が発生します。だいたい2トン車で10,000円～50,000円程度、4トン車で25,000円～50,000円程度が目安です。

作業員1名ごとに費用が発生します。だいたい日当で10,000円～30,000円程度が相場です。

搬出の際に、廊下や出入り口など経路を傷つけないように保護する費用です。この費用は1,000円～3,000円程度とさほど高額にはなりません。

廃棄する什器ごとに処理費用がかかります。デスクで1,000円～5,000円、ロッカーで1,000円～10,000円などというように1点ずつ費用が異なるので、詳細は専門業者に見積もりを依頼して検討しましょう。

これらを合計して、オフィス什器の廃棄には5万～30万円程度がかかるといわれています。

オフィス什器の廃棄は産業廃棄物としての処理が必要となり、専門業者を頼むと、まとまった額の費用がかかります。買い取りなどをうまく使いながら、少しでも有利に不用品の処分ができるように検討しましょう。

煩雑な手続きが減らせて、オフィス什器の廃棄を少しでも楽に進めたいなら、買い取りから廃棄処分までを一括で行なってくれる業者を選ぶのも一案です。