オフィスを移転する際に行うべきことは多くあります。オフィス選びが終わった後は、広さに合わせてレイアウトを考え、オフィス家具を用意することが必要です。

現在のオフィスで使用している家具をそのまま使用したいと思っても、サイズが合わない、数が合わないといった理由から追加購入が必要となることもあります。また、これまでの賃貸オフィスで使用していた家具が備え付けであれば新たに購入する必要性もあり、そうした際にはオフィス家具選びが必要となります。

特に業務に最低限必要な家具は動線なども考えたうえで選ぶようにしましょう。

そもそもオフィス家具って?

通常の業務を行うにあたっては様々な事務用品が必要ですが、なくてはならないのは備品類です。特に机や椅子などの家具は重要です。

【オフィスで用意が必要な家具類】

  • 椅子
  • パーテーション
  • 収納ボックス
  • 金庫
  • フロアケース 

など

このうち机や椅子などは一般家庭でも取りそろえるものですが、オフィス家具と家庭で使用される家具にはいくつかの違いがあります。

オフィス移転時に新しく家具を選ぶ際のポイント

オフィス移転時に新しく家具を選ぶ際のポイント

オフィス家具を新調する際には、どのようなポイントに気をつけて購入すべきでしょうか。ここでは、オフィス家具を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。

耐久性が高いものを選ぶ

机などの家具を購入した際、費用は備品として計上し、既定の耐用年数で減価償却します。その際の耐用年数は金属製のもので15年、その他のもので8年と設定されていますが、通常その期間は使用できるとされているためです。オフィス家具は何度も強度の試験が行われており、使用する時間や期間が長くとも耐えられる設計で作られています。

解体・組み立てに強いものを選ぶ

移転する際には家具をそのまま運ぶのではなく、一度解体し組み立て直すことが多くなります。解体や組み立てが繰り返されても耐えられるように作られています。

同様のモデルが継続して販売されるものを選ぶ

一般家庭で使用される家具は比較的頻繁にモデルチェンジが行われますが、オフィス家具は一度発売されたモデルを長期間販売し続けます。追加購入の際に同じモデルの家具を購入する企業が多いためで、統一性を持たせることが可能です。近年ではデザイン性を追求したモデルも販売されており、雰囲気に合ったものが購入できます。

このように、業務を行うにあたっての利便性を考えて作られているのがオフィス家具です。家庭で使用される家具は安価な価格設定となっておりデザイン性が高いことも多いものの、オフィス家具を選ぶ際には専用の物を選ぶようにするのがおすすめです。

オフィス移転時に家具を新調する際はスペースや動線に注意する

オフィス移転時に家具を新調する際はスペースや動線に注意する

オフィス家具はただ必要なものをそろえれば良いというわけではありません。オフィスのスペースや動線なども考えて選ぶ必要があります。

動線とは、業務においてオフィス内を人が移動する際の経路を表したものです。オフィスには多くの人が行き交うため、シンプルかつ動きやすい動線を整えることは、生産性の向上にもつながります。移動距離が短くなるほど作業が効率的になるためです。レイアウトを考える時には動線を重視することが大切です。

動線を考える際に重要なのは、以下の点が重要です。

メインとなる動線とサブ動線を作ること

1つのルートが遮られても他のルートから目的地に向かうことができるようにしておきましょう。

効率を考え、シンプルで動きやすい動線にすること

複雑なルートになってしまうと移動だけで時間がかかってしまいます。最短のルートがすぐに分かるレイアウトにしましょう。

非常時の動線も含めて過不足なく用意すること

地震や火災など、何かが起きた時に素早く移動できるルートをスペースごとに考えておく必要があります。避難経路が遮られてしまうことがないよう、設定した避難経路沿いには転倒の可能性がある家具、可動式の家具などを置かないようにすることも重要です。

オフィス家具を購入する際には、レイアウトのことも考えたうえで必要な動線が確保できる大きさや造りのものを選ぶようにしましょう。

移転時に不要になったオフィス家具の処分方法

オフィス家具は「産業廃棄物扱い」となるため、基本的に産業廃棄物処理業の認可を受けた専門業者に処分を依頼することになります。トラブルに巻き込まれないためにも、依頼時には許可を得ている業者かどうかをしっかり確認しましょう。

また、不要になった家具がまだ使えそうならリサイクル業者に買取りを依頼するのもひとつの手です。製造年数が7年以上経過している場合は買取り不可のケースも多いですが、比較的状態が良く、製造年数が新しければ見積もりを依頼してみるのもおすすめです。

参考:環境省 引越時に発生する廃棄物の取扱いについて
https://www.env.go.jp/recycle/waste/hikkoshi/manual.html

オフィス移転時に必要な家具以外のアイテム

オフィス家具はもちろんですが、業務を行うにあたってはその他にもたくさんの備品や消耗品が必要なります。不足している場合には、まとめて購入しておきましょう。

【必要な備品類】

  • 掃除機やゴミ袋などの掃除用品
  • コピー機やシュレッダーなどの用紙関連品
  • 延長コードなど電源を供給するもの
  • 傘立て
  • 工具類
  • ホワイトボード

など

このように、日常的に使用するものや必要が出た時に使用するものなど複数の備品が必要です。レイアウトを考える際にはこうした備品の設置位置、収納場所なども考慮しておく必要があります。

どういった備品が必要なのか、どの位置にあると便利なのか、移転先が決まった際には動線だけではなく必要な備品のことも考えておきましょう。オフィス家具を購入する際に同時に購入することで、新しいオフィスで仕事を始める前に揃えることができ、非常に便利です。

まとめ

近年、東京を中心に事業を幅広く展開する企業が増えていることもあり、規模などに応じて頻繁に移転を行う企業が増えてきています。東京は企業が集まるエリアであり、様々な事業展開のチャンスがあるためです。

所在地が東京ではなくとも賃貸オフィスを借りている企業であれば、移転をする可能性は十分にあり得ます。オフィス家具は長期間の使用も視野に入れ、家具の耐久性やレイアウトのしやすさなども踏まえて選ぶようにしましょう。

また、家具類は移転後早い段階で設置を終えておきたいものです。移転先の賃貸オフィスビルが決まった段階で早めに確認しておくようにしましょう。